大学の友人から、年賀状が届いていました。こちらは出していません。 寒中見舞いの例文を調べると、どれも改まっていて、彼女に送る文には思えませんでした。 この記事では、友人への寒中見舞いを堅苦しくなく書く方法と、そのまま使える文例をまとめます。
- 友人あては、改まった例文を、話し言葉に寄せるだけでいい
- 守るのは「おめでとう」を使わないことと、書き出しと結びの2つ
- くだけていいのは真ん中の2〜3行。ここに自分の言葉を入れる
- 友人に「ご挨拶が遅れましたこと、お詫び申し上げます」と書くのは変な気がする
- どこまでくだけていいのか、線が分からない
- 友人だから、寒中見舞いではなくLINEでもいいのか迷う
- 年賀状をくれた友人に、遅れて返すのが気まずい
- 結婚の報告も一緒にしたいが、長くなりそう
友人あては、改まった例文をそのまま使わなくていい
寒中見舞いの例文は、多くが目上の方や取引先を想定して書かれています。 「ご服喪中と伺い」「ご自愛くださいますよう」といった言葉は、友人に送ると距離を感じさせます。
だから、友人あては話し言葉に寄せて構いません。 「ありがとう」「元気にしてる?」「今年こそ会おうね」。 ふだんの会話で使う言葉で書いて、失礼にはあたりません。
大切なのは、寒中見舞いとしての形を1つか2つ残すことです。 それ以外は、あなたの言葉でいいのです。
形を少し残した、いつもの言葉でいい。
守るのは2つだけ
くだけて書くときも、ここだけは守ってください。 これがあるから、寒中見舞いとして成立します。
「おめでとう」を使わない
寒中見舞いは年賀の挨拶ではありません。「あけましておめでとう」は使わず、「寒中お見舞い申し上げます」で始めます。
書き出しと結びは残す
最初の一行「寒中お見舞い申し上げます」と、最後の「風邪ひかないでね」のような気づかい。この2つがあれば、真ん中は自由です。
逆に言うと、真ん中の2〜3行はどう書いてもいいということです。 そこに、その友人にしか書けないことを入れます。
そのまま使える文例
3つの場面に分けました。 真ん中の行を差し替えて使ってください。
年賀状をもらったのに、返せなかったとき
年賀状ありがとう。返事が遅くなってごめんね。
こっちは元気にしています。
今年こそ、どこかで会えたら嬉しいです。
まだ寒いから、体に気をつけてね。
結婚の報告も一緒に伝えたいとき
年賀状ありがとう。返事が遅くなってごめんね。
実は昨年の秋に結婚して、ふたりで新しい年を迎えました。
落ち着いたら、ぜひ遊びに来てほしいです。
寒い日が続くので、あたたかくして過ごしてね。
しばらく会っていない友人へ、季節の便りとして
寒い日が続いているけれど、元気にしていますか。
こちらは変わりなく過ごしています。
春になったら、久しぶりにお茶でもしませんか。
どうか無理をしないで、あたたかくしてね。
どれも、書き出しと結びは寒中見舞いの形、真ん中は話し言葉です。 句読点は、友人あてなら使って構いません。
くだけていい部分と、避けたい部分
「くだけていい」と言っても、線はあります。 寒中見舞いは季節のあいさつ状なので、はがきとして残る文です。
くだけていい
- 「ありがとう」「ごめんね」「元気?」
- 「会いたい」「遊びに来て」
- 「体に気をつけてね」「あたたかくしてね」
- 絵文字の代わりに、小さなイラストを一筆
- 句読点を使う
避けたい
- 「あけましておめでとう」
- 「去年」を連発する(「昨年」「年末」に)
- 内輪の冗談だけで終わる
- 相手の不幸や体調に踏み込みすぎる
- 3行を超える近況
とくに「あけましておめでとう」は、友人あてだとつい書いてしまいます。 寒中見舞いは年賀ではないので、ここだけは外してください。
友人だからLINEでいい?
LINEでつながっている友人なら、寒中見舞いもLINEで済ませていいのか、という迷いがあります。
考え方は、相手が何で送ってきたかです。 相手がはがきで年賀状をくれたなら、はがきで返すほうが揃います。 相手がLINEで年賀の挨拶をくれたなら、LINEで返して構いません。
はがきで届いたのにLINEで返すときは、 「年賀状ありがとう。LINEでごめんね」と一言添えれば、失礼にはなりません。 ふだんの連絡がLINEなら、その一言があれば十分です。
はがきをもらった相手には、迷ったらはがきで返す。 それが、いちばん気にならない選び方です。
そもそも、友人に改まった文は要るか
例文を探していると、「これで失礼にならないか」ばかり気になります。 でも、そもそも問い直してください。 その友人に、改まった文は要るのでしょうか。
ふだん「元気?」「今度ごはん行こう」とやりとりしている相手に、 「ご挨拶が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます」と書けば、 相手は「どうしたの?」と思います。 改まった文は、相手との距離を広げてしまうことがあります。
友人への寒中見舞いで守るのは、形を1つか2つ残すことだけ。 あとは、その相手に話しかけるように書けば、それが正解です。
みさきの返事
1月の半ば、大学の友人からの年賀状を前にしていました。 卒業してから2年、会っていません。 年賀状には「結婚したって聞いたよ。おめでとう」と手書きで添えてありました。
寒中見舞いの例文を見ながら書き始めて、2行で止まりました。 「ご挨拶が遅れましたこと」と書いた自分の字が、彼女に向けた言葉に見えなかったからです。
母に電話すると、母は笑って言いました。
わたしは、最初と最後だけ残して、真ん中を書き直しました。 「年賀状ありがとう。返事が遅くなってごめんね。春になったら会いに行くね」。 3行で、彼女への文になりました。
相手からの一言に、答える
友人の年賀状には、たいてい手書きの一言が添えてあります。 「結婚したって聞いたよ」「今年こそ会おう」「元気?」。
寒中見舞いの真ん中の行は、その一言への返事にすると、いちばん自然に書けます。 「結婚したって聞いたよ」には「そうなの、報告が遅くなってごめんね」。 「今年こそ会おう」には「本当に、春には会いに行くね」。 「元気?」には「元気だよ。そっちは?」。
例文を探すより、相手のはがきを読み返すほうが早いことがあります。 相手が書いてくれた一言は、そのままこちらが書くことの手がかりです。 何を書くか迷ったら、届いた年賀状を、もう一度読んでください。
書き方の手順
友人への寒中見舞いは、10分で書けます。
書き出しを書く
「寒中お見舞い申し上げます」。ここだけは形どおりに。
お礼か気づかいを一行
「年賀状ありがとう」か「元気にしてる?」。
自分のことを一行
近況か、結婚の報告。1行に収めます。
「次」を一行
「今年こそ会おう」「遊びに来て」。ここが友人あてらしさです。
結びを書く
「体に気をつけてね」。寒さの中の気づかいで締めます。
真ん中は、いつもの言葉でいい。
よくある質問
はがきの代わりに
新年のあいさつを、LINEで送れる手紙にする方法もあります。
写真とことばは、家族のページに
撮った写真とそのときのことばを、1つのページにまとめておけます。
公開の期限はありません。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
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※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
