通常のはがきを買ってきて、テーブルに置きました。 「寒中お見舞い申し上げます」の次に何を書けばいいのか、そこで手が止まりました。 この記事では、寒中見舞いの例文を用途別に3つの型に分け、入れる要素と書き方をまとめます。
- 寒中見舞いは、用途で型を選ぶと迷わない。型は3つ
- 入れる要素は書き出し・相手への言葉・自分のこと・結びの4つ
- 5〜6行で十分。長く書くほど、はがきに収まらなくなる
- 「寒中お見舞い申し上げます」の続きが書けない
- 年賀状の返事として出すのか、喪中の相手に出すのかで文が違うと聞いた
- 例文をそのまま写していいのか迷う
- 「おめでとう」と書いていいのか分からない
- はがきの余白に収まる長さが分からない
用途で、型を選ぶ
寒中見舞いの文面で迷うのは、用途が違うのに同じ例文を探しているからです。 寒中見舞いには、よく使われる用途が3つあります。
| 型 | 用途 | 文の中心 |
|---|---|---|
| A 年賀状の返事 | 年賀状をもらったのに、松の内までに返せなかった | お礼と、遅れたお詫び |
| B 喪中にかかわる | 相手が喪中/自分が喪中で年賀状を控えた | お悔やみ、または控えたことの説明 |
| C 近況報告 | 年賀状は出したが、改めて近況を伝えたい/季節の便りとして | 相手の体調への気づかいと近況 |
先に「自分はどの型か」を決めてください。 決まれば、書く要素はほぼ固定です。
どの用途で出すのかを決めます。
入れる要素は4つ
どの型でも、入れる要素は同じ4つです。 順番もこのとおりにすると、収まりがよくなります。
書き出し
「寒中お見舞い申し上げます」。これが年賀状の「あけましておめでとう」にあたります。賀詞は使いません。
相手への言葉
年賀状のお礼、お悔やみ、体調の気づかいなど、型によって変わる部分です。
自分のこと
遅れたお詫び、近況、結婚や引っ越しの報告など。1〜2行にとどめます。
結び
「寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください」など、相手の体を気づかう一文で締めます。
日付は、末尾に「令和◯年一月」のように月だけ書くのが一般的です。 日にちまで書く必要はありません。
型A:年賀状の返事として出す
いちばん多い使い方です。 年賀状をもらったのに、松の内までに返せなかったときに出します。
ご丁寧なお年賀状をいただき、ありがとうございました。
ご挨拶が遅れましたこと、お詫び申し上げます。
おかげさまで、私どもは元気に新しい年を迎えております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。
遅れた理由は書かなくて構いません。 「年末年始に立て込んでおり」のような説明は、かえって言い訳に見えます。 お詫びは一文で十分です。
結婚の報告をまだしていない相手なら、「自分のこと」の行を 「昨年◯月に結婚し、ふたりで新しい年を迎えました」に置き換えます。
型B:喪中にかかわるとき
相手が喪中のときと、自分が喪中だったときで、文が変わります。
相手が喪中のとき
ご服喪中と伺い、年始のご挨拶を控えさせていただきました。
遅ればせながら、心よりお悔やみ申し上げます。
寒さが続きますので、どうぞお体を大切にお過ごしください。
自分が喪中で、年賀状をいただいたとき
ご丁寧なお年賀状をいただき、ありがとうございました。
喪中のため年頭のご挨拶を控えさせていただきましたこと、お詫び申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
どちらも、お祝いの言葉と華やかな表現を使わないのが大切です。 「おめでとう」はもちろん、「賀」「寿」の字も避けます。 絵柄も、無地か落ち着いた冬の絵柄にします。
型C:近況報告・季節の便りとして
年賀状のやりとりとは別に、季節の便りとして出す使い方です。 年賀状を出せなかった相手に、近況を伝える場合もここに入ります。
厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
私どもは昨年秋に新しい住まいに移り、ふたりで冬を迎えております。
今年こそ、ゆっくりお会いできる機会があればと思っております。
どうぞお風邪など召されませんよう、ご自愛ください。
この型は、いちばん自由に書けます。 その分、相手への気づかいを先に、自分のことは後にという順番だけ守ってください。 自分の近況から始めると、報告の手紙のように読めてしまいます。
避けたい言葉と、書き方の注意
寒中見舞いには、年賀状と違って避けたい言葉があります。
避けたい
- あけましておめでとうございます(賀詞)
- 賀正、迎春、謹賀新年
- 昨年は、去年は(を連発する)
- 長い近況(3行以上)
- 相手の不幸を詳しく書く
言い換え
- 寒中お見舞い申し上げます
- 本年もよろしくお願いいたします
- 旧年中は
- 近況は1〜2行
- 「心よりお悔やみ申し上げます」の一文
「おめでとう」を使わないのは、いちばん基本の約束です。 年賀の挨拶ではなく、寒さの中で相手を気づかう便りだからです。
句読点は、改まった相手には使わない慣習がありますが、友人あてなら使っても構いません。
みさきの一枚目
1月の第2週、通常のはがきを3枚買ってきました。 返していない相手は3人。まず、前の職場の先輩に書くことにしました。
「寒中お見舞い申し上げます」まで書いて、手が止まりました。 年賀状のお礼を書くのか、近況を書くのか、結婚の報告を入れるのか。 全部入れようとして、はがきに収まらないことに気づきました。
母に電話すると、母は「何のために出すの?」と聞きました。 「年賀状の返事」と答えると、こう言われました。
わたしは、お礼とお詫びに、結婚の一行だけを足しました。 用途を決めたら、あとは型に当てはめるだけで、5行で収まりました。
手書きか、印刷か
寒中見舞いは、枚数が少ないことが多いので、手書きが基本です。 3〜5枚なら、1枚ずつ書いても30分で終わります。
枚数が多い場合は、通信面を印刷して、一言だけ手書きで添える方法があります。 年賀状と同じ考え方です。 印刷にするときは、文面の要素は同じで、「自分のこと」の行を差し替えられるように余白を残しておきます。
手書きのときのペンは、黒か濃紺のもの。 薄い色や鉛筆は避けます。 書き損じたら、修正液は使わず、新しいはがきに書き直します。 だから、はがきは予備を1〜2枚多めに用意しておきます。
5〜6行に収める書き方
寒中見舞いは、5〜6行が目安です。 はがきの通信面に、読みやすい大きさで書ける長さがそれくらいだからです。
型を決める
A 年賀状の返事/B 喪中にかかわる/C 近況報告。1枚に1つ。
4つの要素を1行ずつ書く
書き出し、相手への言葉、自分のこと、結び。これで4行。
足すのは1〜2行まで
お詫び、結婚や引っ越しの報告など。これで5〜6行。
声に出して読む
「おめでとう」が混ざっていないか、相手の話が先になっているかを確かめます。
はがきに書く前に、紙に下書きすると、行数が見えます。 書き損じた通常はがきは、郵便局で手数料を払えば交換できるので、捨てないでください。
要素は4つ。5行で、足りる。
よくある質問
はがきの代わりに
新年のあいさつを、LINEで送れる手紙にする方法もあります。
写真とことばは、家族のページに
撮った写真とそのときのことばを、1つのページにまとめておけます。
公開の期限はありません。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
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※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
