寒中見舞いの例文|年賀状の返事・喪中・近況報告の3つの型

第15話 寒中見舞いの例文|みさきの、はじめての年賀状
みさきの、はじめての年賀状 第15話

通常のはがきを買ってきて、テーブルに置きました。 「寒中お見舞い申し上げます」の次に何を書けばいいのか、そこで手が止まりました。 この記事では、寒中見舞いの例文を用途別に3つの型に分け、入れる要素と書き方をまとめます。

この記事の要点
  1. 寒中見舞いは、用途で型を選ぶと迷わない。型は3つ
  2. 入れる要素は書き出し・相手への言葉・自分のこと・結びの4つ
  3. 5〜6行で十分。長く書くほど、はがきに収まらなくなる
こんなこと、ありませんか
  • 「寒中お見舞い申し上げます」の続きが書けない
  • 年賀状の返事として出すのか、喪中の相手に出すのかで文が違うと聞いた
  • 例文をそのまま写していいのか迷う
  • 「おめでとう」と書いていいのか分からない
  • はがきの余白に収まる長さが分からない

用途で、型を選ぶ

寒中見舞いの文面で迷うのは、用途が違うのに同じ例文を探しているからです。 寒中見舞いには、よく使われる用途が3つあります。

型用途文の中心
A 年賀状の返事 年賀状をもらったのに、松の内までに返せなかった お礼と、遅れたお詫び
B 喪中にかかわる 相手が喪中/自分が喪中で年賀状を控えた お悔やみ、または控えたことの説明
C 近況報告 年賀状は出したが、改めて近況を伝えたい/季節の便りとして 相手の体調への気づかいと近況

先に「自分はどの型か」を決めてください。 決まれば、書く要素はほぼ固定です。

例文を探す前に、
どの用途で出すのかを決めます。
白いはがきの上で、書き出しの一行だけ書かれたところで止まったペン
書き出しの次が、書けなかった。

入れる要素は4つ

どの型でも、入れる要素は同じ4つです。 順番もこのとおりにすると、収まりがよくなります。

1

書き出し

「寒中お見舞い申し上げます」。これが年賀状の「あけましておめでとう」にあたります。賀詞は使いません。

2

相手への言葉

年賀状のお礼、お悔やみ、体調の気づかいなど、型によって変わる部分です。

3

自分のこと

遅れたお詫び、近況、結婚や引っ越しの報告など。1〜2行にとどめます。

4

結び

「寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください」など、相手の体を気づかう一文で締めます。

日付は、末尾に「令和◯年一月」のように月だけ書くのが一般的です。 日にちまで書く必要はありません。

型A:年賀状の返事として出す

いちばん多い使い方です。 年賀状をもらったのに、松の内までに返せなかったときに出します。

寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なお年賀状をいただき、ありがとうございました。
ご挨拶が遅れましたこと、お詫び申し上げます。
おかげさまで、私どもは元気に新しい年を迎えております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。

遅れた理由は書かなくて構いません。 「年末年始に立て込んでおり」のような説明は、かえって言い訳に見えます。 お詫びは一文で十分です。

結婚の報告をまだしていない相手なら、「自分のこと」の行を 「昨年◯月に結婚し、ふたりで新しい年を迎えました」に置き換えます。

型B:喪中にかかわるとき

相手が喪中のときと、自分が喪中だったときで、文が変わります。

相手が喪中のとき

寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中と伺い、年始のご挨拶を控えさせていただきました。
遅ればせながら、心よりお悔やみ申し上げます。
寒さが続きますので、どうぞお体を大切にお過ごしください。

自分が喪中で、年賀状をいただいたとき

寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なお年賀状をいただき、ありがとうございました。
喪中のため年頭のご挨拶を控えさせていただきましたこと、お詫び申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

どちらも、お祝いの言葉と華やかな表現を使わないのが大切です。 「おめでとう」はもちろん、「賀」「寿」の字も避けます。 絵柄も、無地か落ち着いた冬の絵柄にします。

型C:近況報告・季節の便りとして

年賀状のやりとりとは別に、季節の便りとして出す使い方です。 年賀状を出せなかった相手に、近況を伝える場合もここに入ります。

寒中お見舞い申し上げます。
厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
私どもは昨年秋に新しい住まいに移り、ふたりで冬を迎えております。
今年こそ、ゆっくりお会いできる機会があればと思っております。
どうぞお風邪など召されませんよう、ご自愛ください。

この型は、いちばん自由に書けます。 その分、相手への気づかいを先に、自分のことは後にという順番だけ守ってください。 自分の近況から始めると、報告の手紙のように読めてしまいます。

避けたい言葉と、書き方の注意

寒中見舞いには、年賀状と違って避けたい言葉があります。

避けたい

  • あけましておめでとうございます(賀詞)
  • 賀正、迎春、謹賀新年
  • 昨年は、去年は(を連発する)
  • 長い近況(3行以上)
  • 相手の不幸を詳しく書く

言い換え

  • 寒中お見舞い申し上げます
  • 本年もよろしくお願いいたします
  • 旧年中は
  • 近況は1〜2行
  • 「心よりお悔やみ申し上げます」の一文

「おめでとう」を使わないのは、いちばん基本の約束です。 年賀の挨拶ではなく、寒さの中で相手を気づかう便りだからです。

句読点は、改まった相手には使わない慣習がありますが、友人あてなら使っても構いません。

下書き用の紙と、清書した白いはがき
型を決めたら、5行で収まった。

みさきの一枚目

1月の第2週、通常のはがきを3枚買ってきました。 返していない相手は3人。まず、前の職場の先輩に書くことにしました。

「寒中お見舞い申し上げます」まで書いて、手が止まりました。 年賀状のお礼を書くのか、近況を書くのか、結婚の報告を入れるのか。 全部入れようとして、はがきに収まらないことに気づきました。

母に電話すると、母は「何のために出すの?」と聞きました。 「年賀状の返事」と答えると、こう言われました。

電話口で「何のために出すの」と聞く母
「①お礼とお詫びだけ、②近況を一行足す、③結婚のことも書く。どれにする?」 母さんなら、お礼とお詫びに一行だけ足すわね。全部書くと長くなるのよ。でも、どれでもいいのよ。

わたしは、お礼とお詫びに、結婚の一行だけを足しました。 用途を決めたら、あとは型に当てはめるだけで、5行で収まりました。

手書きか、印刷か

寒中見舞いは、枚数が少ないことが多いので、手書きが基本です。 3〜5枚なら、1枚ずつ書いても30分で終わります。

枚数が多い場合は、通信面を印刷して、一言だけ手書きで添える方法があります。 年賀状と同じ考え方です。 印刷にするときは、文面の要素は同じで、「自分のこと」の行を差し替えられるように余白を残しておきます。

手書きのときのペンは、黒か濃紺のもの。 薄い色や鉛筆は避けます。 書き損じたら、修正液は使わず、新しいはがきに書き直します。 だから、はがきは予備を1〜2枚多めに用意しておきます。

5〜6行に収める書き方

寒中見舞いは、5〜6行が目安です。 はがきの通信面に、読みやすい大きさで書ける長さがそれくらいだからです。

1

型を決める

A 年賀状の返事/B 喪中にかかわる/C 近況報告。1枚に1つ。

2

4つの要素を1行ずつ書く

書き出し、相手への言葉、自分のこと、結び。これで4行。

3

足すのは1〜2行まで

お詫び、結婚や引っ越しの報告など。これで5〜6行。

4

声に出して読む

「おめでとう」が混ざっていないか、相手の話が先になっているかを確かめます。

はがきに書く前に、紙に下書きすると、行数が見えます。 書き損じた通常はがきは、郵便局で手数料を払えば交換できるので、捨てないでください。

書き終えたはがきを一枚ずつ確かめるみさき
要素は4つ。それで足りた。
型は3つ。用途を決めてから、書く。
要素は4つ。5行で、足りる。

よくある質問

寒中見舞いの書き出しは何と書きますか。
「寒中お見舞い申し上げます」です。「あけましておめでとうございます」などの賀詞は使いません。
例文をそのまま使ってもいいですか。
構いません。相手の名前と、自分のこと(近況や報告)の一行だけを差し替えれば、宛てて書いた形になります。
年賀状の返事として出すとき、遅れた理由は書きますか。
書かなくて構いません。「ご挨拶が遅れましたこと、お詫び申し上げます」の一文で十分です。
相手が喪中のときに、自分の近況を書いてもいいですか。
控えめなら構いませんが、お悔やみと気づかいを中心にし、明るい報告(結婚など)は別の機会にするほうが自然です。
日付はどう書きますか。
末尾に「令和◯年一月」のように月まで書くのが一般的です。日にちは不要です。
写真付き手紙:デジタル版

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その先に

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※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。 登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。 提供:WebエンジンPro(株式会社MASA)
※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。 作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。 ご家族と相談のうえ、ご判断ください。

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