寒中見舞いのマナー|ポストカードやボールペンは失礼?気にしなくていいこと

第24話 寒中見舞いのマナー|みさきの、はじめての年賀状
みさきの、はじめての年賀状 第24話

手元にあった絵はがきで出していいのか、ボールペンで書いていいのか。 調べるほど「失礼」という言葉が目に入って、書く前に疲れてしまいました。 この記事では、寒中見舞いのマナーで気にしなくていいことと、本当に気をつけたいことを分けてまとめます。

この記事の要点
  1. ポストカードもボールペンも、失礼ではない。気にしすぎなくていい
  2. 本当に避けたいのは年賀はがき・賀詞・喪中の相手への華やかさの3つ
  3. 迷ったら「受け取る相手が気にするか」で考える
こんなこと、ありませんか
  • 絵はがき(ポストカード)で寒中見舞いを出していいか迷う
  • ボールペンで書くのは失礼だと聞いた
  • 横書きにしていいのか、句読点を使っていいのか分からない
  • 印刷だけの寒中見舞いは手抜きに見えないか不安
  • マナーを調べるほど、書けなくなる

気にしなくていいこと

先に、心配しなくていいことから書きます。 ここで時間を使っている方が多いからです。

心配していること実際のところ
ポストカード(絵はがき)で出す 問題ありません。はがきの規格を満たしていれば、私製はがきとして85円切手を貼って出せます
ボールペンで書く 問題ありません。黒か濃紺なら、改まった相手にも使えます
横書きにする 問題ありません。縦書きのほうが改まって見えますが、横書きで失礼にはあたりません
句読点を使う 改まった相手には使わない慣習がありますが、使っても失礼ではありません。友人あてなら気にしなくて構いません
印刷だけで、手書きがない 問題ありません。一言添えると印象は良くなりますが、なくても寒中見舞いとして成立します
無地の通常はがきで出す 問題ありません。絵柄がなくても、文面があれば寒中見舞いです

これらは、多少違っても誰も気にしません。 受け取った側は、はがきが届いたこと、文面に気づかいがあることを見ています。

形で失敗して関係が悪くなった、という話は
ほとんど聞きません。
引き出しから出した椿の絵はがき(絵柄は見えない角度)と黒いボールペン
「失礼」の文字で、手が止まった。

ポストカードは、失礼ではない

「ポストカードで寒中見舞いは失礼」と言われることがあります。 これは、旅先の観光地の絵はがきや、派手なイラストのカードを想定した話です。

冬らしい絵柄のポストカードなら、寒中見舞いにふさわしい私製はがきです。 椿、水仙、梅、雪景色、冬の鳥。こうした絵柄は、むしろ季節のあいさつ状として喜ばれます。

避けたいのは、絵柄の内容です。

  • 年賀の絵柄(干支、松竹梅、日の出、賀詞入り)→ 遅れた年賀状に見える
  • 派手な色、キャラクター、旅先の観光写真 → 季節のあいさつ状に見えない
  • 相手が喪中なら、華やかな色や金銀 → お悔やみの気持ちと合わない

はがきの規格(大きさ・厚さ)を満たしていれば、ポストカードは85円切手を貼って出せます。 規格から外れる大きさのカードは、封筒に入れて手紙として出します。

ボールペンは、失礼ではない

「ボールペンは失礼、筆ペンか万年筆で」と言われることもあります。 結論は、ボールペンで問題ありません。

気をつけるのは、ペンの種類ではなく色です。 黒か濃紺で書けば、改まった相手にも使えます。 避けたいのは、薄い色、赤、鉛筆、消えるインクのペンです。

筆ペンや万年筆で書けば、より丁寧に見えるのは確かです。 ただ、慣れないペンで字が乱れるより、書き慣れたボールペンで丁寧に書くほうが、読みやすくて気持ちも伝わります。

本当に気をつけたいのは、3つ

一方で、これは外さないほうがいい、というものが3つあります。 寒中見舞いの意味にかかわる部分です。

1

年賀はがきを使わない

「年賀」の文字とお年玉くじが入っているので、遅れた年賀状に見えます。通常のはがきか、私製はがきに85円切手で。

2

賀詞を使わない

「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」「迎春」は年賀の言葉です。寒中見舞いは「寒中お見舞い申し上げます」から始めます。

3

喪中の相手に華やかにしない

お祝いの言葉、明るい報告、華やかな絵柄を避けます。お悔やみと気づかいを中心にします。

この3つを外すと、「寒中見舞いのつもりが、遅れた年賀状になっていた」「喪中の相手にお祝いを送っていた」ということになります。 マナーで気にするなら、この3つだけです。

そもそも、誰が気にするのか

マナーで迷うとき、そもそも問い直したいことがあります。 それを気にするのは、誰かです。

ポストカードか通常はがきか、ボールペンか筆ペンか。 これを気にするのは、書く側の自分です。 受け取った相手が「ボールペンで書いてある」と気にすることは、まずありません。

一方、年賀はがきで来た寒中見舞いや、喪中なのに「おめでとう」と書かれたはがきは、受け取った側が気づきます。 相手が気づくことだけ、気をつければいい。 それ以外は、自分が納得できる形で構いません。

気をつけたいこと、気にしなくていいこと(一覧)

気をつけたいこと

  • 年賀はがきを使わない
  • 「おめでとう」を使わない
  • 喪中の相手にお祝いの言葉・華やかな絵柄を使わない
  • 宛名と差出人の住所を正しく書く
  • 松の内が明けてから立春の前までに出す

気にしなくていいこと

  • ポストカード(冬らしい絵柄なら)
  • ボールペン(黒か濃紺なら)
  • 横書き
  • 句読点(友人あてなら)
  • 印刷だけで手書きなし
  • 無地の通常はがき

左の5つは、寒中見舞いの意味と、届くかどうかにかかわること。 右の6つは、見た目の好みの範囲です。

絵はがきに切手を貼り、ボールペンで書く手元
気にしていたのは、書く側だけだった。

みさきの絵はがきとボールペン

1月の第2週、引き出しに、以前もらった椿の絵はがきが2枚ありました。 これで寒中見舞いを出そうと思って、「ポストカード 寒中見舞い 失礼」と検索しました。 出てきた記事のいくつかに「失礼」の文字があり、手が止まりました。

筆ペンは持っていません。あるのは、いつものボールペンです。 それも「失礼」と書かれているものがありました。

母に電話すると、母は少し呆れた声で言いました。

電話で少し呆れた顔をする母
「①椿の絵はがきにボールペン、②通常はがきを買ってくる、③筆ペンを買ってくる。どれにする?」 椿なら、寒中見舞いにぴったりじゃない。ボールペンも黒なら何も問題ないわよ。気にするのは書く側だけ。どれでもいいのよ。

わたしは、椿の絵はがきに85円切手を貼って、黒のボールペンで書きました。 受け取った友人からは「絵はがき、きれいだった」とだけ返事が来ました。 ボールペンのことには、誰も触れませんでした。

迷わずに書くための手順

マナーで止まらないための順番です。

1

はがきを確認する

年賀はがきでないこと。ポストカードなら冬らしい絵柄で、規格内の大きさか。

2

相手が喪中かを確認する

喪中なら、絵柄を控えめに、お祝いの言葉を入れない。

3

書き出しを決める

「寒中お見舞い申し上げます」。「おめでとう」は使わない。

4

ペンは黒か濃紺

ボールペンで構いません。丁寧に書く。

5

出す時期を確認する

松の内が明けてから立春の前まで。

この5つを確認したら、あとは書くだけです。 横書きか縦書きか、句読点を使うかは、好みで決めて構いません。

書き終えて、ペンを置いて息をつくみさき
誰も、ボールペンのことには触れなかった。
ポストカードもボールペンも、失礼ではない。
気をつけるのは、年賀はがき・賀詞・喪中の3つ。

よくある質問

ポストカード(絵はがき)で寒中見舞いを出しても失礼ではありませんか。
失礼ではありません。冬らしい絵柄で、はがきの規格内なら、85円切手を貼って出せます。年賀の絵柄や派手なものは避けます。
ボールペンで書くのは失礼ですか。
失礼ではありません。黒か濃紺なら改まった相手にも使えます。薄い色や消えるインクは避けます。
横書きでもいいですか。
構いません。縦書きのほうが改まって見えますが、横書きで失礼にはあたりません。
印刷だけで、手書きの一言がなくても大丈夫ですか。
大丈夫です。文面があれば寒中見舞いとして成立します。一言添えると印象は良くなります。
本当に気をつけるべきことは何ですか。
年賀はがきを使わない、「おめでとう」を使わない、喪中の相手に華やかにしないの3つです。それ以外は好みの範囲です。
写真付き手紙:デジタル版

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※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。 登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。 提供:WebエンジンPro(株式会社MASA)
※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。 作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。 ご家族と相談のうえ、ご判断ください。

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