手元にあった絵はがきで出していいのか、ボールペンで書いていいのか。 調べるほど「失礼」という言葉が目に入って、書く前に疲れてしまいました。 この記事では、寒中見舞いのマナーで気にしなくていいことと、本当に気をつけたいことを分けてまとめます。
- ポストカードもボールペンも、失礼ではない。気にしすぎなくていい
- 本当に避けたいのは年賀はがき・賀詞・喪中の相手への華やかさの3つ
- 迷ったら「受け取る相手が気にするか」で考える
- 絵はがき(ポストカード)で寒中見舞いを出していいか迷う
- ボールペンで書くのは失礼だと聞いた
- 横書きにしていいのか、句読点を使っていいのか分からない
- 印刷だけの寒中見舞いは手抜きに見えないか不安
- マナーを調べるほど、書けなくなる
気にしなくていいこと
先に、心配しなくていいことから書きます。 ここで時間を使っている方が多いからです。
| 心配していること | 実際のところ |
|---|---|
| ポストカード(絵はがき)で出す | 問題ありません。はがきの規格を満たしていれば、私製はがきとして85円切手を貼って出せます |
| ボールペンで書く | 問題ありません。黒か濃紺なら、改まった相手にも使えます |
| 横書きにする | 問題ありません。縦書きのほうが改まって見えますが、横書きで失礼にはあたりません |
| 句読点を使う | 改まった相手には使わない慣習がありますが、使っても失礼ではありません。友人あてなら気にしなくて構いません |
| 印刷だけで、手書きがない | 問題ありません。一言添えると印象は良くなりますが、なくても寒中見舞いとして成立します |
| 無地の通常はがきで出す | 問題ありません。絵柄がなくても、文面があれば寒中見舞いです |
これらは、多少違っても誰も気にしません。 受け取った側は、はがきが届いたこと、文面に気づかいがあることを見ています。
ほとんど聞きません。
ポストカードは、失礼ではない
「ポストカードで寒中見舞いは失礼」と言われることがあります。 これは、旅先の観光地の絵はがきや、派手なイラストのカードを想定した話です。
冬らしい絵柄のポストカードなら、寒中見舞いにふさわしい私製はがきです。 椿、水仙、梅、雪景色、冬の鳥。こうした絵柄は、むしろ季節のあいさつ状として喜ばれます。
避けたいのは、絵柄の内容です。
- 年賀の絵柄(干支、松竹梅、日の出、賀詞入り)→ 遅れた年賀状に見える
- 派手な色、キャラクター、旅先の観光写真 → 季節のあいさつ状に見えない
- 相手が喪中なら、華やかな色や金銀 → お悔やみの気持ちと合わない
はがきの規格(大きさ・厚さ)を満たしていれば、ポストカードは85円切手を貼って出せます。 規格から外れる大きさのカードは、封筒に入れて手紙として出します。
ボールペンは、失礼ではない
「ボールペンは失礼、筆ペンか万年筆で」と言われることもあります。 結論は、ボールペンで問題ありません。
気をつけるのは、ペンの種類ではなく色です。 黒か濃紺で書けば、改まった相手にも使えます。 避けたいのは、薄い色、赤、鉛筆、消えるインクのペンです。
筆ペンや万年筆で書けば、より丁寧に見えるのは確かです。 ただ、慣れないペンで字が乱れるより、書き慣れたボールペンで丁寧に書くほうが、読みやすくて気持ちも伝わります。
本当に気をつけたいのは、3つ
一方で、これは外さないほうがいい、というものが3つあります。 寒中見舞いの意味にかかわる部分です。
年賀はがきを使わない
「年賀」の文字とお年玉くじが入っているので、遅れた年賀状に見えます。通常のはがきか、私製はがきに85円切手で。
賀詞を使わない
「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」「迎春」は年賀の言葉です。寒中見舞いは「寒中お見舞い申し上げます」から始めます。
喪中の相手に華やかにしない
お祝いの言葉、明るい報告、華やかな絵柄を避けます。お悔やみと気づかいを中心にします。
この3つを外すと、「寒中見舞いのつもりが、遅れた年賀状になっていた」「喪中の相手にお祝いを送っていた」ということになります。 マナーで気にするなら、この3つだけです。
そもそも、誰が気にするのか
マナーで迷うとき、そもそも問い直したいことがあります。 それを気にするのは、誰かです。
ポストカードか通常はがきか、ボールペンか筆ペンか。 これを気にするのは、書く側の自分です。 受け取った相手が「ボールペンで書いてある」と気にすることは、まずありません。
一方、年賀はがきで来た寒中見舞いや、喪中なのに「おめでとう」と書かれたはがきは、受け取った側が気づきます。 相手が気づくことだけ、気をつければいい。 それ以外は、自分が納得できる形で構いません。
気をつけたいこと、気にしなくていいこと(一覧)
気をつけたいこと
- 年賀はがきを使わない
- 「おめでとう」を使わない
- 喪中の相手にお祝いの言葉・華やかな絵柄を使わない
- 宛名と差出人の住所を正しく書く
- 松の内が明けてから立春の前までに出す
気にしなくていいこと
- ポストカード(冬らしい絵柄なら)
- ボールペン(黒か濃紺なら)
- 横書き
- 句読点(友人あてなら)
- 印刷だけで手書きなし
- 無地の通常はがき
左の5つは、寒中見舞いの意味と、届くかどうかにかかわること。 右の6つは、見た目の好みの範囲です。
みさきの絵はがきとボールペン
1月の第2週、引き出しに、以前もらった椿の絵はがきが2枚ありました。 これで寒中見舞いを出そうと思って、「ポストカード 寒中見舞い 失礼」と検索しました。 出てきた記事のいくつかに「失礼」の文字があり、手が止まりました。
筆ペンは持っていません。あるのは、いつものボールペンです。 それも「失礼」と書かれているものがありました。
母に電話すると、母は少し呆れた声で言いました。
わたしは、椿の絵はがきに85円切手を貼って、黒のボールペンで書きました。 受け取った友人からは「絵はがき、きれいだった」とだけ返事が来ました。 ボールペンのことには、誰も触れませんでした。
迷わずに書くための手順
マナーで止まらないための順番です。
はがきを確認する
年賀はがきでないこと。ポストカードなら冬らしい絵柄で、規格内の大きさか。
相手が喪中かを確認する
喪中なら、絵柄を控えめに、お祝いの言葉を入れない。
書き出しを決める
「寒中お見舞い申し上げます」。「おめでとう」は使わない。
ペンは黒か濃紺
ボールペンで構いません。丁寧に書く。
出す時期を確認する
松の内が明けてから立春の前まで。
この5つを確認したら、あとは書くだけです。 横書きか縦書きか、句読点を使うかは、好みで決めて構いません。
気をつけるのは、年賀はがき・賀詞・喪中の3つ。
よくある質問
はがきの代わりに
新年のあいさつを、LINEで送れる手紙にする方法もあります。
写真とことばは、家族のページに
撮った写真とそのときのことばを、1つのページにまとめておけます。
公開の期限はありません。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
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※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
