両家顔合わせで気をつけたいこと|当日の振る舞いと言葉

第12話 両家顔合わせで気をつけたいこと|みさきの結婚準備
みさきの結婚準備 第12話

前日の夜、当日の流れを何度も確認していました。 失礼なことをしないか、そればかり考えていました。 この記事では、気にしすぎなくていいことと、気をつけたいことをまとめます。

この記事の要点
  1. マナーの大半は気にしすぎなくていい。誰も見ていない
  2. 本当に気をつけるのは言わないほうがいい話題のほうだけ
  3. 沈黙が続いても放っておいて構わない。誰かが話し出す
こんなこと、ありませんか
  • 失礼なことをしないか、前日から不安になっている
  • 席次や上座下座を間違えたらどうしようと思う
  • 会話が途切れたときにどうするか決めていない
  • 親同士の相性が合わなかったら、と考えてしまう
  • 終わったあとに何をすべきか分からない

気にしすぎなくていいこと

先に、心配しなくていいことから書きます。 ここに時間を使っている方が多いためです。

心配していること実際のところ
席次を間違えないか お店の方が案内してくれます。多少違っても、誰も指摘しません
挨拶の言葉を噛まないか 噛んでも問題ありません。緊張しているほうが自然に見えます
箸の使い方 普段どおりで構いません。見ている人はいません
乾杯の順番 決まりはありません。誰かが「では」と言えば始まります
服装が浮かないか 事前に格を揃えていれば、細部は問題になりません

これらはすべて、間違えても誰も気にしません。 親の側も緊張しているので、こちらの所作を採点する余裕はありません。

形式で失敗して関係が悪くなった、という話は
ほとんど聞きません。
前日の夜、メモを読み返している
何度読み返しても、覚えられなかった。

気をつけておきたいこと

一方で、後に残るのはこちらです。 形式ではなく、話した内容のほうです。

1

片方の家ばかり話さない

人数が多い側が話し続けると、少ない側が置いていかれます。本人が話を振ってください。

2

決定事項として言い切らない

「式は◯◯でやります」と断定すると、相談されなかったと受け取られます。「考えています」で十分です。

3

比べない

「うちは」「そちらは」という対比は避けます。家に優劣を持ち込む形になります。

話題に出さないほうが無難なこと

悪気なく出て、場が固くなる話題があります。

避けたい話題

  • 収入・貯金・家賃
  • 相手の家の資産や家柄
  • 孫はいつか、という話
  • 過去の交際歴
  • 政治・宗教・支持球団
  • 親族の離婚・病気

安全な話題

  • 料理のこと
  • お互いの地元のこと
  • ふたりの出会い
  • 親の趣味・仕事
  • 季節や天気
  • 会場までの道のり

「孫はいつか」は、悪気なく出やすい話題です。 言った本人は場を和ませたつもりでも、 受け取る側には重く残ります。 出そうになったら、本人が話題を変えてください。

沈黙が続いたとき

これを心配される方が、いちばん多いようです。

結論から言うと、放っておいて構いません。

15分黙っていることは、まずありません。 誰かが料理の話を始めるか、天気の話を始めます。 沈黙が3分続いたら長いほうです。

それでも不安なら、手を打っておけます。

1

本人が話題を3つ用意しておく

それぞれの親の趣味、仕事、出身地。 事前に相手の親のことを聞いておくだけで、 振れる話題ができます。

2

しおりを置いておく

手元に見るものがあると、そこから話が広がります。 顔合わせとはで書いたとおり、 A4を1枚でも十分です。

3

料理に頼る

コース料理なら、一皿ごとに話題が来ます。 「これは何ですかね」で十分です。 実際、これで場が動くことはよくあります。

終わったあとにすること

解散して終わりではありません。その日のうちに、2つあります。

ひとつは、それぞれが自分の親にお礼を伝えることです。 「今日はありがとう」の一言で構いません。 親は思っている以上に緊張しています。

もうひとつは、相手の親へのお礼です。 ただし直接連絡するより、 それぞれが自分の親経由で伝えるほうが自然です。 本人同士でやりとりして、それぞれが親に伝える形にしてください。

写真を撮っていれば、後日送ります。 欠席した家族がいれば、その人にも。 これが、次の報告への入口になります。

前日の夜、静かに話す母
「①進行役を決めておく、②しおりを用意する、③流れに任せる。どれにする?」 母さんのときは誰も仕切らなくて、ずっと静かだったわ。それでも終わったのよ。どれでもいいのよ。

当日の持ち物

持っていくもの
  • 手土産(紙袋から出して渡すので、包装のまま)
  • お店の予約情報(電話番号・住所を控えておく)
  • しおり(作った場合。人数分)
  • 予備のストッキング
  • ハンカチ(布のもの)
  • 常備薬
  • 現金(支払いをする場合。カード不可の店もあります)

お店の連絡先を控えておくのは、意外と大事です。 誰かが道に迷ったときに、すぐ案内できます。 スマホの充電が切れる可能性も考えて、紙に書いておくと確実です。

みさきの当日

前日の夜、みさきは何度もメモを読み返していました。

席次、挨拶の言葉、手土産を渡すタイミング。 全部書いてあるのに、頭に入りません。

母が来て、「もう寝なさい」と言いました。 それから、こう続けました。

「明日、何か失敗すると思う?」

みさきは「思う」と答えました。 母は「じゃあ、それでいいじゃない」と言って、部屋を出ていきました。

当日、みさきは実際にひとつ失敗しました。 手土産を渡すのを忘れて、食事が始まってしまったのです。

途中で気づいて、デザートの前に慌てて渡しました。 「すみません、順番が」と言いかけたら、 彼のお母さんが「あら、お気遣いなく」と受け取って、 そのまま料理の話に戻りました。

誰も気にしていませんでした。

帰り道で、母に「失敗したよ」と言いました。 母は「そう」とだけ言って、少し笑っていました。

当日の朝、身支度をしている
準備したことの半分は、使わなかった。

ここまでのこと

プロポーズから顔合わせまで、決めたことを数えると12ありました。

日取り、挨拶の順番、切り出し方、服装、場所、費用、参加する範囲、 母の装い、手土産。そのどれもが、決まるまでは重く、 決まってしまえば大したことではありませんでした。

迷っていた時間の長さと、 実際に問題になった量は、まったく比例していません。

顔合わせが終わって、次に待っているのは報告です。 職場に、友人に、遠くの親戚に。 また決めることが増えるのだと思います。

それも、たぶん同じでしょう。

終わったあとの帰り道
心配していたことは、やっぱり起きなかった。
失敗すると思っているなら、
それでいい。

よくある質問

遅刻しそうなときは、どうすればよいですか。
まず自分の親と、お店に連絡してください。 相手の家に直接連絡するより、 それぞれの親経由のほうが動きやすくなります。 到着が15分以上遅れる場合は、先に始めてもらうよう伝えると、 待つ側の負担が減ります。
宗教や地域の慣習が違う場合、どうすればよいですか。
顔合わせの前に、本人同士で確認しておいてください。 食事の制限、避けるべき日取り、結納の考え方。 当日に判明すると、対応できません。 違いがあること自体は問題ではなく、 知らずに進むことが問題になります。
親同士が合わなかったら、どうすればよいですか。
その日に仲良くなる必要はありません。 顔合わせは、親睦を深める場ではなく、 一度顔を合わせておく場です。 会話が弾まなくても、無事に終われば十分です。 親同士の関係は、この先の年月で変わっていきます。
お礼の連絡は必要ですか。
その日のうちに、それぞれが自分の親へ伝えてください。 相手の親へのお礼は、本人同士でやりとりして、 それぞれが自分の親経由で伝える形が自然です。 直接連絡すると、かえって気を遣わせることがあります。
写真は撮るべきですか。
必須ではありませんが、撮っておくと後から残ります。 両家が全員揃う機会は、意外と多くありません。 食事の後半、席を立つ前にお店の方に頼んで1枚。 欠席した家族がいれば、その方に送ることもできます。
当日、何か失敗したらどうすればよいですか。
たいていのことは、誰も気にしていません。 手土産を渡し忘れる、挨拶を噛む、席を間違える。 どれも、その場で謝れば終わります。 失敗しないことより、失敗しても続けられることのほうが この日には向いています。
次にやること

顔合わせが終わりました。次は報告です

職場に、友人に、遠くの親戚に。はがきを出すほどではないけれど、 きちんと伝えたい。そんなときの選択肢を、ひとつ用意しています。

写真付き手紙:デジタル版を見る
その先に

顔合わせの写真と、その日のことばを両家に

そろって撮った1枚と、交わした言葉を、1つのページにまとめておけます。 写真を送っていただくだけで、こちらでお作りします。公開の期限はありません。

アルバム:デジタル版を見る

※この記事は物語シリーズ「みさきの結婚準備」の1話です。 登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。 提供:WebエンジンPro(株式会社MASA)
※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。 作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。 ご家族と相談のうえ、ご判断ください。

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