婚姻届を出した週の日曜日に、ふたりで「式はしない」と決めました。 決めたあとで残ったのは、「これを親にどう言うか」だけでした。 この記事では、結婚式をしないと決めたあとの、親への伝え方をまとめます。
- 伝えるのは決めたこと。相談の形にすると、話が長くなる
- 理由はお金の話だけにしない。もうひとつ添える
- 代わりにすることを一緒に言うと、受け止められやすい
- 結婚式をしないと決めたが、親に言い出せていない
- 「お金がないから」と思われたくない
- 反対されたら、どう答えればいいか分からない
- 相手の親にも自分から言うべきか迷う
- 言うタイミングを逃したまま、時間が過ぎている
伝えるのは「決めたこと」
いちばん迷うのは、相談の形にするか、決めたこととして伝えるかです。
相談の形にすると、親は「考え直す余地がある」と受け取ります。 そこから、式場を見に行く話や、親戚への説明の話が始まります。 ふたりで決めたのなら、決めたこととして伝えるほうが短く済みます。
冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、 「相談ではなく報告」という形のほうが、親も気持ちを切り替えやすいものです。
「こうすることにしました」から始める。
それぞれが、自分の親に伝える
順番は決まっていませんが、それぞれが自分の親に伝えるのがいちばん角が立ちません。
| 伝える人 | 相手 | 理由 |
|---|---|---|
| 自分 | 自分の親 | 言いにくいことほど、実の子から言うほうが通りやすい |
| 相手 | 相手の親 | 同じ理由。義理の関係から先に切り出さない |
| ふたりそろって | あとから | 一度それぞれが伝えたあと、そろって会うと話が早い |
どちらかの親にだけ先に伝わると、あとで「聞いていない」という話になります。 同じ週のうちに、両方へが目安です。
言い方は、3つの部分でできている
長い説明は要りません。次の3つを、この順で言えば足ります。
決めたことを言う
「式はしないことにしました」。ここで一度、区切ります。
理由を2つ言う
ひとつはお金や時間、もうひとつは気持ちの話。次の章で書きます。
代わりにすることを言う
「写真は撮ります」「食事会はします」。ここが、いちばん効きます。
このあとは、黙って聞きます。 説得しようとしないことが、いちばん大事です。
理由は、お金の話だけにしない
「費用がかかるから」だけを言うと、親はこう考えます。 「お金の問題なら、出してあげればいいのか」。
そこから援助の話になり、話が長くなります。 お金の話をするなら、もうひとつ理由を添えてください。
人を呼ぶのが負担
遠方の親戚や、忙しい友人に来てもらうのが申し訳ない。ふたりとも人前が苦手。
準備の時間がない
仕事や引っ越しと重なっている。準備で消耗したくない。
形にこだわらない
ふたりにとって、大事なのは式ではなかった。写真と食事があればいい。
費用を別のことに使いたい
新居や、これからの生活に回したい。これは2つめの理由として添える。
理由は、正直なものをひとつで構いません。 取りつくろった理由は、あとで話が合わなくなります。
代わりにすることを、一緒に伝える
親が気にしているのは、式そのものより「何も無いまま終わること」です。
だから、代わりにすることを一緒に伝えると、受け止め方が変わります。
- 写真だけ撮る(両家の親も一緒に)
- 両家で食事会をする
- 入籍の日に、家族で集まる
- 何もしないが、写真と言葉は残す
「何もしない」ではなく「これはする」と言えるかどうかで、その後の話が変わります。 代わりにできることは、式の代わりに何をするかの回にまとめました。
反対されたら、その場で押し返さない
反対されることはあります。 そのとき、その場で説得しようとすると、たいてい平行線になります。
最後まで聞く
途中でさえぎらない。親の言葉は、たいてい心配の言い換えです。
気持ちを受け取る
「そう思うよね」とだけ返します。同意ではなく、受け取りです。
決めたことは変えない
「でも、しないことにしました」と、もう一度だけ言います。
日を置く
その日に決着させない。1週間あくと、親の側も落ち着きます。
反対の理由と、親が本当に気にしていることは違うことがあります。 それは反対されたときの回で分けて書きました。
ご祝儀・援助の話が出たら
「お金なら出す」と言われることがあります。 うれしい申し出ですが、受けるかどうかはその場で決めないでください。
受けると、式をする前提の話に戻ることがあります。 「ありがとう。ふたりで相談してから返事します」で、いったん止めて構いません。
すでに援助の約束がある場合は、式をしないと決めた時点で伝えるほうが、あとでこじれません。
伝える時期
早いほうが楽です。 式場を見に行く話が出る前、親戚に話が回る前が目安になります。
| 時期 | 伝えやすさ |
|---|---|
| 入籍の前後 | いちばん自然。手続きの報告と一緒に言える |
| 顔合わせの直後 | 式の話が出る前に言える。ただし慌ただしい |
| 親戚に話が回ったあと | 説明する相手が増える。避けたい |
言わないほうがいいこと
伝えるときに、つい言ってしまいがちで、あとに残るものがあります。
| 言いがちなこと | どう受け取られるか |
|---|---|
| 「いまどき、式なんてしない」 | 式をした親や親戚を否定したように聞こえます |
| 「お金がもったいない」 | 出してもらった人・出そうとした人には強く響きます |
| 「そっちの家が言うから」 | 家同士の話に変わります。決めたのはふたり、で通します |
| 「まだ分からないけど」 | 相談の余地があると受け取られ、話が長くなります |
言いたいことがあっても、そこは飲み込んで構いません。 伝えたいのは決めたことであって、式についての考えではありません。
伝えたあとに、しておくこと
伝えて終わりにすると、親の側に何も残りません。
- 写真を撮る日が決まったら、すぐに知らせる
- 当日の服装を聞かれたら、こちらから案を出す
- 撮った写真は、プリントして手渡す
そのあと連絡が続くかどうかで、受け止め方が変わります。 反対されていた家ほど、ここが効きます。
みさきの12月
婚姻届を出した次の日曜日に、母に電話をしました。
「式はしないことにした」と言うと、母は「あら、そう」と言いました。 それから少し黙って、「写真は撮るの?」と聞きました。
わたしは「撮る。お母さんたちも一緒に」と答えました。 母は「じゃあ、いいわね」と言いました。 心配していたのは、式ではなく、何も残らないことだったのだと思います。
夫の家は、少し違いました。 義父は「本当にしなくていいのか」と、二度聞きました。
そのあと母は、自分たちのときの写真を探し出してきました。
代わりにすることを、一緒に。
よくある質問
写真とそのときのことばを、1つのページに
式をしない日にも、写真は残ります。子どものころの1枚と、その日のことばをまとめておけます。
写真を送っていただくだけで、こちらでお作りします。29,800円(税込・買い切り)。公開の期限はありません。
結婚のお知らせを、1枚にして送る
職場に、友人に、遠くの親戚に。LINEで送れる手紙にする方法もあります。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、結婚式をしない選択」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
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※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
