母から「親戚への年賀状は、今年で終わりにするの」と聞きました。 やめると決めたのに、どう伝えるかで迷っている、と。 この記事では、年賀状じまいの伝え方と文例、角が立ちにくい書き方をまとめます。
- 年賀状じまいは、最後の年賀状で伝えるのが基本
- 角が立ちにくいのは、今後の連絡先を一緒に書くこと
- やめる理由は、短く。長い説明は、かえって重くなる
- 年賀状をやめたいけれど、伝え方が分からない
- 「年賀状じまい」の文例を探しているが、どれも堅い
- 相手に「切られた」と思われないか心配
- 親が年賀状じまいをすると言い出して、手伝うことになった
- 年賀状じまいの手紙を受け取って、どう返すか迷っている
年賀状じまいとは
年賀状じまいとは、「今回を最後に、年賀状でのご挨拶を終えます」と伝えることです。 「終活年賀状」と呼ばれることもあります。
日本郵便の発表(2027年用年賀はがきの発行概要、2026年8月31日)でも、 年賀状じまいを考えている方への呼びかけが書かれており、 年賀状を出す側の日本郵便も、そうした流れがあることを認めています。
やめること自体は、失礼ではありません。 黙ってやめると相手が「届かなかったのか、何かあったのか」と気にするので、 一度だけ、きちんと伝えるのが年賀状じまいです。
伝えずにやめるのが、気にさせるだけです。
伝えるときに入れる要素
年賀状じまいの文面には、入れておきたい要素が4つあります。 この4つがあれば、長く書く必要はありません。
年賀の挨拶
最後の年賀状なので、まず普通に新年の挨拶を書きます。
今回で終えること
「本年をもちまして、年賀状でのご挨拶を失礼させていただきます」など。
理由(短く)
「年齢を重ね」「生活の区切りとして」など一言で。詳しく書きません。
今後のお付き合いのお願いと連絡先
「今後とも変わらぬお付き合いを」と、電話番号やLINEなど、これからの連絡先。
4つ目の連絡先が、いちばん大切です。 これがあるかないかで、受け取った相手の印象が変わります。 「年賀状はやめるけれど、縁は切らない」ということが、連絡先で伝わるからです。
相手別の文例
相手によって、言葉の改まり方を変えます。 3つの文例を用意しました。
| 相手 | 文例 |
|---|---|
| 親戚 | あけましておめでとうございます。私事ではございますが、年齢を重ねたこともあり、本年をもちまして年賀状でのご挨拶を失礼させていただくことにいたしました。今後は電話などでお付き合いいただけましたら幸いです。皆さまのご健康をお祈りしております。 |
| 友人 | あけましておめでとう。突然だけれど、今年で年賀状は終わりにしようと思っています。これからはLINEや電話で近況を伝え合えたら嬉しいです。今年も変わらずよろしくね。 |
| 仕事関係 | 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。誠に勝手ながら、本年をもちまして年賀状によるご挨拶を控えさせていただきます。今後とも変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます。 |
理由は、どの文例でも一言です。 「年齢を重ね」「生活の区切りとして」「時代の流れに合わせて」など、相手が納得しやすい短い言葉にします。
角が立ちにくいのは、今後の連絡先を書くこと
年賀状じまいで相手が気にするのは、「やめる」ことではありません。 「自分との縁を切りたいのか」という点です。
だから、伝え方で迷ったら、基準を1つに絞ります。 今後の連絡先を書く、という基準です。
「年賀状はやめますが、電話はこちらです」 「これからはLINEで近況を送ります」 これがあれば、相手は「年賀状という形だけを終えるのだ」と受け取ります。
逆に、連絡先がなく「今後ともよろしく」だけだと、 「よろしくと言われても、どうやって」と相手は思います。 文例の言葉を整えるより、連絡先を一行足すほうが効きます。
出す時期
年賀状じまいは、最後の年賀状で伝えるのが基本です。 つまり、いつもの年賀状の時期に、いつもどおり出します。
年賀状の時期以外に「やめます」とだけ伝える手紙を出すと、 相手はかえって重く受け取ります。 新年の挨拶の中で、さらりと伝えるのが自然です。
もうひとつの方法は、寒中見舞いで伝えることです。 松の内が明けてから、「今年から年賀状を控えることにしました」と伝えます。 相手からの年賀状を受け取ってから伝えられるので、相手を待たせずに済みます。
どちらでも構いません。 年賀状を出す準備があるなら年賀状で、間に合わなければ寒中見舞いで、と考えれば十分です。
避けたい書き方
年賀状じまいで、気をつけたい書き方があります。
避けたい
- 理由を長く書く(体調、家庭の事情など詳しく)
- 「面倒になった」「負担だった」と正直に書く
- 相手の年賀状をやめさせるような言い方
- 「もう連絡は不要です」と読める文
- 一部の相手だけに出すのに「皆さまへ」と書く
言い換え
- 「年齢を重ね」「生活の区切りとして」で一言
- 「時代の流れに合わせて」など、相手を責めない言葉
- 「私からのご挨拶を控える」と、自分のことだけを書く
- 今後の連絡先を書く
- 相手ごとに宛てて書く
とくに「面倒」「負担」という言葉は、たとえ本音でも避けます。 相手が「自分への年賀状が負担だったのか」と受け取るからです。 「区切り」という言葉に置き換えるだけで、印象が変わります。
みさきの母の一言
12月のはじめ、母から電話がありました。 「親戚への年賀状、今年で終わりにするのよ」と、あっさり言いました。 決めたのに、文面で止まっているそうです。
「切られたと思われないかしら」と母が言い、 わたしは、母がそういうことを気にするのを、はじめて聞きました。
いつもは相談する側のわたしが、この日は聞く側でした。 それでも母は、最後にはいつもの言い方をしました。
母は、年賀状の文面に電話番号を書き足しました。 「これで、かけてきたい人はかけてくるわ」と言って、笑っていました。
受け取った側がすること
年賀状じまいの年賀状を、受け取る側になることもあります。 そのときは、どうすればいいでしょうか。
基本は、その年は普通に年賀状を返して構いません。 相手が「今回で最後」と言っているので、返すのは今回で最後です。 「承知しました。今後ともよろしくお願いします」と一言添えると、相手も安心します。
翌年からは、出しません。 相手が書いてくれた連絡先があれば、そちらで近況を伝えます。
なお、相手が年賀状じまいをしても、こちらが年賀状をやめる必要はありません。 相手が「もう受け取りません」と書いていない限り、こちらから出すのは自由です。 ただ、相手が返せないことを気にする場合もあるので、様子を見て決めます。
連絡先を書けば、縁は切れない。
よくある質問
はがきの代わりに
新年のあいさつを、LINEで送れる手紙にする方法もあります。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
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※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
