夫の遠い親戚が亡くなったと聞きました。 わたしたちは喪中になるのか、年賀状は出していいのか、すぐには分かりませんでした。 この記事では、喪中の範囲の一般的な目安と、自分が喪中かどうかを考える順番をまとめます。
- 喪中の範囲に決まりはない。一般的な目安は二親等まで
- 数える前に「自分は喪中と考えるか」を先に決める
- 夫婦で違う家の考え方がある。相手の家に確認するのが確実
- 親戚に不幸があって、年賀状を出していいか分からない
- 「二親等」と聞くけれど、誰までなのか数えられない
- 夫の親戚のことを、自分がどう扱えばいいか迷う
- 喪中はがきを出すべきか、いつ出すのか知らない
- 相手が喪中だったとき、どうすればいいか分からない
喪中の範囲に決まりはない。目安は二親等
最初にお伝えしておきます。 喪中の範囲を定めた決まりは、ありません。
法律にも、公的な決まりにもありません。 昔からの慣習と、それぞれの家の考え方で決まっています。
そのうえで、一般的な目安として広く言われているのが「二親等まで」です。 自分から見て、次の範囲です。
| 親等 | 続柄 | 一般的な扱い |
|---|---|---|
| 0親等 | 配偶者 | 喪中とする |
| 一親等 | 父母、配偶者の父母、子 | 喪中とする |
| 二親等 | 祖父母、兄弟姉妹、孫(配偶者側も同じ) | 喪中とすることが多い |
| 三親等 | おじ・おば、甥・姪、曽祖父母 | 喪中としないことが多い。同居や付き合いの深さで判断 |
三親等より遠い親戚は、一般には喪中の範囲に含めません。 ただし、同居していた、とくに親しかったという場合は、二親等でなくても喪中とする家があります。 逆に、二親等でも別居で付き合いが薄ければ、年賀状を出す家もあります。
決めるのは、その家です。
二親等・三親等とは
親等は、自分を起点に「親子の関係を何回たどるか」で数えます。
- 自分の父母:1回たどる → 一親等
- 自分の祖父母:父母を経て2回 → 二親等
- 自分の兄弟姉妹:父母を経て兄弟へ、2回 → 二親等
- 自分のおじ・おば:父母、祖父母、そこからおじへ、3回 → 三親等
配偶者は0親等として、配偶者の父母は一親等、配偶者の祖父母や兄弟姉妹は二親等です。 つまり、夫の親戚も、自分の親戚と同じ数え方をします。
「夫の祖父」なら二親等、「夫の伯父」なら三親等です。 「夫の祖父のいとこ」のような遠い親戚は、親等で言えばずっと先で、 一般には喪中の範囲に入りません。
「自分は喪中か」を、そもそもから考える
親等を数える前に、考えておきたいことがあります。 そもそも、自分は喪中と考えるかです。
喪中とは、身近な人を亡くした悲しみのなかで、お祝いごとを控えるという慣習です。 だから、親等よりも先に「自分がお祝いを控えたい気持ちかどうか」があります。
遠い親戚で、会ったこともなければ、喪中とする理由は薄いでしょう。 近い親戚で、親しかったなら、親等にかかわらず喪中としても構いません。
親等の表は、この気持ちを整理するための目安です。 気持ちが先、親等は後。その順で考えると、迷いが減ります。
夫の家の考え方を、先に聞く
結婚してはじめての冬に、いちばん難しいのがここです。 夫の親戚の不幸は、夫の家の考え方で扱いが決まります。
自分の家では「三親等は喪中にしない」としていても、 夫の家では「親戚は皆、喪中はがきを出す」としているかもしれません。 その逆もあります。
だから、自分で判断せず、夫を通して夫の親に聞きます。 「今回、うちは喪中として年賀状を控えますか」と聞くだけです。 夫の親も、その家の慣習に沿って答えてくれます。
聞かずに年賀状を出してしまうと、夫の親戚の側で「あの家は出したのか」となることがあります。 先に聞くのが、いちばん角が立ちません。
喪中でないときの、年賀状の書き方
確認して「喪中にはあたらない」となれば、年賀状は普通に出します。 文面を変える必要はありません。
ただ、亡くなった方の家族(喪中の側)に出す年賀状は、控えます。 その家からは喪中はがきが届くはずなので、年賀状は出さず、 松の内が明けてから寒中見舞いで近況を伝えます。
それ以外の相手には、いつもどおりの年賀状で構いません。 「実は親戚に不幸があって」と書く必要もありません。
喪中はがきを出すなら
確認して「喪中とする」となった場合は、喪中はがきを出します。 正しくは「年賀欠礼状」といい、「今年は年賀状を出しません」と先に伝えるものです。
時期は、相手が年賀状を書く前
11月中から12月上旬までに届くように出します。相手が年賀状を準備する前に届くのが目的です。
入れる要素は4つ
年賀を欠礼すること、誰がいつ亡くなったか、生前のお礼、変わらぬお付き合いのお願い。
出す相手
年賀状をやりとりしている相手です。相手も喪中と分かっている場合は、出さなくても構いません。
はがきと切手
喪中はがき用の落ち着いた絵柄か、無地のはがきを使います。年賀はがきは使いません。
年賀はがきの販売期間や年賀状の差出日は、喪中はがきには関係ありません。 通常のはがきと切手で出します。
喪中はがきが間に合わなかったとき
不幸が12月に入ってからだと、喪中はがきを出す時期を過ぎていることがあります。 相手はすでに年賀状を用意しているかもしれません。
その場合は、喪中はがきは出さず、寒中見舞いで伝えます。 松の内が明けてから、「喪中のため年頭のご挨拶を控えさせていただきました」と書いて出します。 年賀状をいただいた相手には、そのお礼も添えます。
年末に急いで喪中はがきを出しても、相手の年賀状と行き違いになります。 行き違いになれば、相手は「出してしまった」と気にします。 間に合わないと分かった時点で、寒中見舞いに切り替えるほうが、相手を気にさせません。
みさきと母の電話
11月の終わり、夫が「祖父のいとこが亡くなったらしい」と言いました。 会ったことのない方でした。 わたしは、うちは喪中になるのか、年賀状を出していいのか、分かりませんでした。
いつものように、母に電話しました。 母は、いつもなら選択肢を3つ並べて「どれでもいいのよ」と言います。 でも、この日は違いました。
母が「どれでもいい」と言わなかったのは、はじめてでした。 夫が母親に電話すると、「そこまで遠いなら、うちは喪中にしないわよ」と言われました。 年賀状は、いつもどおり出すことになりました。
母に報告すると、「そう。それでいいのよ」とだけ言いました。
相手が喪中だったとき
自分ではなく、相手から喪中はがきが届くこともあります。 そのときの対応は、決まっています。
- その相手には年賀状を出さない
- 松の内が明けてから、寒中見舞いで近況とお悔やみを伝える
- 喪中はがきが届いてから年賀状を出す前なら、それで足りる
- すでに年賀状を出してしまっていたら、寒中見舞いでお詫びを一言添える
寒中見舞いは、松の内が明けてから立春の前までに出す季節のあいさつ状です。 お祝いの言葉は使わず、「寒中お見舞い申し上げます」から始めます。
決めるのは、その家。
よくある質問
はがきの代わりに
新年のあいさつを、LINEで送れる手紙にする方法もあります。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての年賀状」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
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※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
