新しい家の台所で、名義を変えるものを書き出しました。 書き終えて、どれから手をつけるか分からなくなりました。 この記事では、結婚の名義変更の手順を、先に動かすものとあとでいいものに分けてまとめます。
- 先に動かすのは3つ。給与の口座・引き落としの口座・健康保険
- 順番は「大事な順」ではなく、止まると困る順
- 窓口に行く日は、1日にまとめる
- 何から手をつければいいか分からない
- 変えるものが多すぎて、書き出した時点で疲れている
- 急がないと困るものが、どれか分からない
- 平日に休みが取りにくい
- 変えないままのものがあって、気になっている
先に動かすのは3つ
結婚の名義変更の手順は、止まると困るものからで決まります。
給与の振込口座
ここが止まると、お金が入りません。いちばん先です。
引き落としの口座
家賃・カード・携帯。止まると督促が来ます。
健康保険
病院にかかるときに要ります。職場に出します。
この3つが動いていれば、あとは急ぎません。
あとでいいもの
結婚後の名義変更の順番で、あとに回して困らないものもあります。
| あとでいいもの | 理由 |
|---|---|
| 使っていない口座 | 止まって困るものがありません |
| 貯めているだけの口座 | 出し入れがないので、急ぎません |
| 暮らしまわりの契約 | 契約者が変わらなければ、多くは不要です(第6話) |
全部を1か月で終わらせる必要はありません。
名義が変わると、何が止まるか
結婚で名義変更をしないままにすると、名前が合わないところで止まります。
止まるのは、相手の名前と突き合わせる場面です。 どの場面で止まるのかは、第5話で1つずつ見ています。 ここでは「止まる場面がある」とだけ押さえて、順番を決めるほうに進んでください。
手続きの元になるもの
多くの窓口で、新しい姓が載った公的な書類を求められます。
何を求められるかは、窓口によって違います。 戸籍の証明か、新しい住民票か、運転免許証か。 先に1本電話して聞いておくと、二度手間になりません。 取りに行く回数を減らしたいので、聞くときに「何通要りますか」まで確かめておいてください。 窓口ごとに1通ずつ求められて、そのたびに取りに戻る、ということがなくなります。
窓口に行く日を、1日にまとめる
平日しか開いていない窓口があります。まとめて行く日を1日作ると早く終わります。
行く先を書き出す
銀行、役所、職場。3つ以内にします。
持ち物を1つの袋に入れる
前の晩に入れておきます。
朝いちばんに行く
待ち時間がいちばん短い時間帯です。
順番を書いた紙を、1枚だけ作る
頭の中で管理しようとすると、必ずどれかが抜けます。
紙に、変えるものを縦に並べます。済んだら線を引くだけで足ります。 凝った表は要りません。1枚で全部見えることのほうが大事です。 残りが3つを切ると、急に軽くなります。そこまでは、線を引くことだけ考えてください。
名字を変えない選び方もある
職場で旧姓を使い続ける人もいます。
その場合でも、公的な手続きと給与の振込は新しい姓で進みます。 どこまで旧姓を使えるかは勤務先で違うので、人事に聞いてください。
夫とどう分けるか
片方が全部やろうとすると、途中で止まります。
自分のもの
自分の口座・カード・職場の届け出。
相手のもの
相手の分は相手が。代わりにはできないものがあります。
ふたりのもの
家賃・光熱費。契約者の側がやります。
期限が決まっているもの
役所に出すものには、期限が決まっているものがあります。
ただし、何にいつまでという決まりは、手続きごとに違います。 窓口でもらう案内に従ってください。
書類は、多めにもらっておく
公的な書類は、窓口ごとに1通ずつ求められることがあります。
1通ずつ取りに行くと、そのたびに時間がかかります。 最初に何通要るか数えて、まとめてもらうほうが早く済みます。
1か月たったら、見直す
変えたつもりで変わっていないものが、出てくることがあります。
郵便受けを見る
宛名が旧姓のままのものを探します。
引き落としを見る
止まっているものがないか確かめます。
残りを書き足す
見つけた分だけ、紙に足します。
名義変更と住所変更は、別のもの
同じ時期に重なるので混ざりますが、別の手続きです。
| 変わるもの | 何をするか |
|---|---|
| 名義(姓) | 戸籍が変わったことを示す書類が要ります |
| 住所 | 新しい住所が分かる書類が要ります |
| 両方 | 1回の窓口でまとめてできることがあります |
窓口に行く前に、どちらを変えるのかを分けて書いておくと、持ち物がはっきりします。
平日に行けないとき
窓口が平日だけ、という先もあります。
郵送
用紙を取り寄せて送る形。時間はかかりますが、休みは要りません。
インターネット
口座やカードによっては、窓口に行かずに済みます。
代理
委任状が要ることが多く、条件も先によって違います。
まず電話で「郵送でできますか」と聞くのが、いちばん早い近道です。
夫婦で姓が違う期間
婚姻届を出してから、手続きが行き渡るまでには時間があります。
そのあいだ、書類によって姓が違う状態になります。 これはふつうに起きることで、困るのは本人確認の場面だけです。 旧姓の身分証も、しばらく捨てずに持っておいてください。
職場に出すものは、まとめて聞く
職場には、名義と住所の両方にかかわる届け出があります。
出すもの、締切、様式は勤務先で違います。 人事に「出すものを全部教えてください」と一度で聞けば、往復が減ります。 制度の中身は、この記事では書きません。
どれを先にするかで迷ったら
2つのうちどちらを先にするか迷ったら、1つだけ比べてください。
「来月、先に動くのはどちらか」。 給与が先に動くなら給与、家賃が先に動くなら家賃。 大事さではなく、日付の早い順に並べるだけで決まります。
済んだかどうか、どこで分かるか
手続きを出しても、変わったという連絡が来ないことがあります。
銀行
新しいカードや通帳が届きます。届けば済んでいます。
カード
新しいカードが届きます。番号が変わることがあります。
職場
給与明細の名前が変わります。翌月に見れば分かります。
届くものがあるかどうかを、申し出たときに聞いておくと迷いません。
窓口でよく聞かれること
その場で答えられないと、出直しになることがあります。
| 聞かれること | 用意しておくこと |
|---|---|
| 旧姓を使い続けますか | 職場での扱いを先に決めておきます |
| 住所も変わりますか | 新しい住所を書いたメモを持っていきます |
| ほかの口座もありますか | 同じ銀行の分は、まとめて出せることがあります |
答えを決めておくだけで、窓口の時間が半分になります。
みさきの12月
新しい家の台所で、紙に書き出しました。
銀行、カード、携帯、保険、免許。書くほどに増えていきました。 書き終えて、最初の1行に戻ったところで手が止まりました。
夫が「止まると困るものから」と言いました。 それで、給与の口座に丸をつけました。次に、家賃が引き落とされる口座。
母に電話をすると、こう言われました。
丸をつけた2つだけ、先に済ませました。
残りは急ぎません。1枚の紙に書いて、済んだら線を引く。
よくある質問
引っ越しのお知らせを、1枚にして送る
新しい住所を、職場に、友人に、遠くの親戚に。
はがきを出すほどではないけれど、きちんと伝えたいときに。
写真とことばは、ふたりのページに
新しい家で撮った写真とことばを、1つのページにまとめておけます。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、新生活の手続き」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
提供:WebエンジンPro(株式会社MASA)
※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
