証人を引き受けてくれた母から、「どこに何を書けばいいの」と電話がありました。 わたしも答えられず、用紙を見ながら一緒に確かめることになりました。 この記事では、婚姻届の証人欄について、人数と条件、書く場所、押印の扱いをまとめます。
- 証人は2人。1人でも3人でもなく、2人の署名が要る
- 条件は成年であることだけ。続柄や性別の決まりはない
- 押印は任意。印鑑がなくても受け付けられる
- 証人は何人必要なのか、はっきり知らない
- 未成年の弟に頼めるのか分からない
- 証人欄に何を書いてもらうのか説明できない
- 押印が要るのかどうかで、印鑑を用意すべきか迷う
- 遠くの人に頼むとき、何を送ればいいのか分からない
証人は2人。1人では受け付けてもらえない
婚姻届には、成年の証人2名の署名が必要です(法務省「婚姻届」)。 1人分しか埋まっていないと、その場では受け付けてもらえません。
3人以上に書いてもらう必要もありません。 欄は2人分しかないので、書けるのは2人までです。
多くても少なくても、2人ちょうどです。
「念のためもう1人」は不要です。 逆に、当日になって1人分が空いていることに気づくと、その日は出せません。 出す前の晩に、2人分そろっているかだけは見てください。
条件は「成年であること」だけ
証人になれるのは、成年の人です。 成年年齢は18歳(令和4年4月1日から)なので、18歳以上であれば頼めます。
それ以外の条件はありません。
| よくある疑問 | 答え |
|---|---|
| 親でもいいか | 構いません。両親ふたりでも問題ありません |
| 友人でもいいか | 構いません。職場の人でも大丈夫です |
| 夫婦2人に頼んでいいか | 構いません。同じ住所・同じ本籍でも問題ありません |
| 未成年の弟は | 18歳未満なら頼めません |
「立派な人でないといけない」「年上でないといけない」ということはありません。
証人欄に書いてもらうのは4つ
証人の欄に書くのは、次の4つです。
署名
証人本人が、自分で書きます。ここだけは代わりに書けません。
生年月日
元号でも西暦でも構いません。用紙の書き方に合わせます。
住所
住民票の住所です。番地まで書いてもらいます。
本籍
住所とは別のものです。分からなければ、本籍入りの住民票で確かめてもらいます。
聞かれていちばん多いのが「本籍」です。 運転免許証には本籍が書かれていないので、その場では分からないことがほとんどです。 頼むときに「本籍を書く欄があります」と先に伝えておくと、相手が自分で調べておけます。
押印はいらない。印鑑がなくても出せる
戸籍届書への押印義務は、令和3年9月1日から廃止されました。 いまは届出人の意向で任意に押すことができる、という扱いです(法務省「戸籍届書の様式変更について」)。
つまり、証人の欄も押印なしで受け付けられます。 「証人 印鑑なし」で調べる人が多いのは、古い案内が残っているからです。
押したい人は押しても構いません。 2人が同じ印鑑を使うのは避けるほうがよい、という案内をしている自治体もあります。 押すかどうかは、相手にまかせて構いません。
代筆はできない
署名は、証人本人が書きます。 「忙しいから代わりに書いておいて」と言われても、代筆はしないでください。
住所や生年月日まで含めて、本人に書いてもらうのが原則です。 本人が書けない事情があるときは、出す予定の役所に相談してください。
書き間違えたときは、本人に直してもらう
証人が書いた欄を、ふたりが勝手に直すことはできません。
修正テープは使わない
使うと、書き直しになることがあります。
二重線で消してもらう
間違えた部分に二重線を引き、横に正しく書き直してもらいます。
押印している場合は、その印で訂正する
押印していなければ、二重線と書き直しだけで構いません。
直せないときは、もう1枚に書いてもらう
予備の用紙があれば、そのほうが早いこともあります。
だから、予備の用紙を1枚もらっておくと安心です。
郵送でお願いするときに入れるもの
会えない相手には、郵送でお願いします。 入れるものを決めておくと、往復が1回で終わります。
| 入れるもの | ひとこと |
|---|---|
| 婚姻届(ふたりの欄を書いたもの) | 折り目がつかないよう、厚紙を添えます |
| 書く場所を示した付せん | 4つの欄に貼っておくと迷いません |
| 返信用の封筒(切手を貼る) | ここを忘れると、相手に負担が残ります |
| 短い手紙 | 「本籍の欄があります」と書き添えておきます |
往復で1週間ほど見ておけば、出す日に間に合います。
お願いする前に、伝えておくこと
頼まれた側が不安になるのは、「何を負うのか」が分からないからです。 先に次の3つを伝えると、ほとんどの人が安心して引き受けてくれます。
- 書くのは氏名・生年月日・住所・本籍の4つ
- 保証人のような責任を負うものではないこと
- 押印は任意で、印鑑はなくてもいいこと
「見届けてもらう役です」という言い方が、いちばん伝わります。
いつ頼むのが、ちょうどいいか
早すぎると、相手が用紙を預かったまま忘れてしまうことがあります。 遅すぎると、本籍を調べる時間がありません。
出す日の3週間前
「お願いできますか」と打診します。ここでは用紙を渡しません。
2週間前
引き受けてもらえたら、本籍を書く欄があることを伝えます。
1週間前
会って書いてもらうか、郵送で送ります。
3日前
手元に戻っているかを確かめます。足りない欄はここで直します。
会える相手なら、この半分の日数でも間に合います。 郵送が入るときだけ、2週間は見ておくと気持ちが楽です。
国籍や、住んでいる国が違うとき
証人に国籍の決まりはありません。 ただし、外国籍の人にお願いする場合や、海外に住んでいる人にお願いする場合は、 氏名の書き方(アルファベットか、カタカナか)や、本籍の代わりに国籍を書くなど、 書き方の扱いが窓口によって変わることがあります。
この場合だけは、頼む前に出す予定の役所に一度聞いてください。 「証人が外国籍なのですが、どう書いてもらえばいいですか」と聞けば、その場で教えてもらえます。
聞いておけば、書き直しになりません。 相手に二度手間をかけないための確認です。
みさきの10月
「どこに何を書けばいいの」
母からの電話は、それだけでした。 わたしは用紙を見ながら、氏名、生年月日、住所、本籍、と読み上げました。 母は「本籍って、あれよね」と言って、そらで番地まで答えました。
夫の友人からは、翌日に「本籍調べておいた」と連絡が来ました。 印鑑のことを聞かれたので、「いらないみたい」と伝えると、 「じゃあ持っていかなくていいのか」と笑っていました。
母は結局、押していきました。
書くのは4つ、印鑑はなくていい。
よくある質問
ふたりの記録を、1つのページに
入籍の日の写真と、そのときのことばを、まとめておけます。
写真を送っていただくだけで、こちらでお作りします。29,800円(税込・買い切り)。公開の期限はありません。
入籍のお知らせを、1枚にして送る
職場に、友人に、遠くの親戚に。LINEで送れる手紙にする方法もあります。
※この記事は物語シリーズ「みさきの、はじめての婚姻届」の1話です。
登場人物はすべてフィクションであり、実在しません。
提供:WebエンジンPro(株式会社MASA)
※記載の内容は一般的な情報をもとにまとめたものです。
作法や慣習は、地域・家庭・宗派によって異なります。
ご家族と相談のうえ、ご判断ください。
