📋 この記事は「不動産会社の始め方|完全ロードマップ」の一部です。全体の流れ(10ステップ)を確認したい方はこちらをご覧ください。
この記事はこんな方に向けて書いています
- 不動産会社の開業費用を少しでも抑えたい方
- 「補助金って結局どれを使えばいいの?」と整理がつかない方
- ホームページ制作費を補助金で賄えないか検討中の方
この記事を読むと得られること
- 不動産会社が実際に使える主要6制度の最新情報(2026年6月時点)がわかる
- 各制度の「いくらまで・何に使えるか・締切はいつか」が一目でわかる
- 東京都・神奈川県の地域特化型助成金もカバー
- 申請でよくある落とし穴と対策がわかる
- AIで自社に合う制度を効率的に探すプロンプトが手に入る
⚡ 結論:不動産会社の開業時に使える主要3制度
🥇 開業1年以内なら
小規模事業者持続化補助金
(創業型)
上限
250万円
補助率 2/3
HP・チラシ・看板にも使える
🥈 IT・HP導入なら
デジタル化・AI導入補助金
(旧IT導入補助金)
上限
450万円
補助率 1/2〜4/5
物件管理・会計ソフトに使える
🥉 東京都内なら
東京都
創業助成金
上限
400万円
補助率 2/3
賃料・人件費・広告費に使える
💡 合計すると、開業費用の半額以上を補助金でカバーできるケースも
※2026年6月時点の制度概要。最新の公募要領は必ず公式サイトで確認してください
💡 ホームページ制作費も補助金の対象です
不動産会社のホームページ制作費は、小規模事業者持続化補助金(創業型)やデジタル化・AI導入補助金の補助対象になります。
WebエンジンProでは、補助金申請に必要な見積書の発行・仕様書の作成もサポートしています。
補助金と助成金の違い【まず押さえる基礎知識】
「補助金」と「助成金」は混同されがちですが、実は性質が異なります。
違いを理解しておくと、自分に合う制度を選びやすくなります。
| 項目 | 補助金 | 助成金 |
|---|---|---|
| 所管 | 主に経済産業省・中小企業庁・自治体 | 主に厚生労働省 |
| 目的 | 事業の成長・販路拡大の支援 | 主に雇用・労働環境の改善 |
| 採択 | 審査あり(落ちる場合がある) | 要件を満たせば受給可 |
| 公募期間 | 期間が限られる(年数回) | 通年で申請可能なものが多い |
| 金額 | 数十万〜数百万円が中心 | 数万〜数百万円 |
⚠️ 必ず知っておくべきこと:補助金は「後払い」
補助金は事業実施後の精算払いです。先に自己資金で支払い、後から補助金が振り込まれます。
「補助金が出るから安心」とキャッシュフローを考えずに発注すると資金繰りが苦しくなるので、必ず一旦は自費で立て替えできる資金計画を立てましょう。
不動産会社が使える主要6制度【2026年最新】
不動産会社の開業時に、特に活用しやすい制度を6つ厳選しました。
以下、それぞれの「上限額・補助率・対象経費・締切」を順に解説します。
① 小規模事業者持続化補助金(創業型)|開業1年以内なら最有力
創業から1年以内の小規模事業者を対象とした、不動産会社の開業時に最も使いやすい制度です。
| 補助上限額 | 200万円(特例適用で250万円) |
| 補助率 | 2/3 |
| 対象者 | 開業日等が公募締切から1年以内の小規模事業者 (不動産業の場合:常時使用する従業員5人以下) |
| 対象経費 | 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費 |
| 直近の公募 | 第20回公募:2026年11月5日〜12月15日 ※採択発表:2027年3月頃 |
| 所管 | 中小企業庁・全国商工会連合会・日本商工会議所 |
🏠 不動産会社が活用できる例
- 会社ホームページの制作(ウェブサイト関連費・全経費の1/4まで・最大50万円)
- チラシ・パンフレットの制作(広報費)
- 店舗看板の設置(広報費)
- 不動産情報サイトへの広告掲載(広報費)
- 物件案内システムの導入(機械装置等費)
⚠️ ウェブサイト関連費の注意点
ウェブサイト関連費は全補助対象経費の1/4(最大50万円)が上限です。また、ウェブサイト関連費だけの申請は不可。チラシや看板など他の経費とセットで申請する必要があります。
② デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)|HP・物件管理・会計ソフト
2026年から「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました。
AI機能を持つツールが評価対象として明確化され、不動産会社が物件管理や顧客対応にAIを導入する場合に活用できます。
| 補助上限額 | 通常枠:最大450万円 インボイス枠:最大350万円 |
| 補助率 | 通常枠:1/2(条件次第で2/3) インボイス枠:2/3〜4/5 |
| 対象者 | 中小企業・小規模事業者・個人事業主 |
| 対象経費 | 事務局に登録されたITツールの導入費 ※ハードウェア(PC等)は通常枠の対象外 |
| 所管 | 中小企業庁・中小企業基盤整備機構 |
| 注意点 | 2022〜2025年でデジタル枠・インボイス枠の採択経験がある事業者は、2026年度のインボイス枠の対象外 |
🏠 不動産会社が活用できる例
- 物件管理システム(不動産業界向けSaaS)
- 顧客管理・追客のためのCRMツール
- AI接客チャットボットの導入
- 会計ソフト(freee・マネーフォワード等)
- 電子契約システム
- クラウド会計連携の販売管理システム
💡 申請のコツ:IT導入支援事業者経由でしか申請できない
この補助金は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」と組んで申請する必要があります。ツールを選ぶ段階で、支援事業者として登録されているベンダーを選ぶことが重要です。
③ 東京都・創業助成金|都内で開業するなら最大400万円
東京都内で創業予定または創業5年未満の個人・法人を対象とした、東京都独自の助成金です。
町田市・八王子市・調布市など、東京都内全域の不動産会社が対象になります。
| 助成上限額 | 400万円(下限100万円) |
| 助成率 | 2/3 |
| 対象者 | 東京都内で創業予定または創業5年未満の個人・法人 ※公社が指定する創業支援事業の利用実績が必要 |
| 対象経費 | 賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費、委託費 |
| 直近の公募 | 年2回(春・秋) 2026年度第1回:4月7日〜4月16日(終了) 第2回は秋頃の予定 |
| 所管 | 公益財団法人東京都中小企業振興公社 |
| 採択率 | 近年は20%以下と狭き門 |
🏠 不動産会社が活用できる例
- 事務所の賃借料(最大2年分)
- 従業員の人件費(営業スタッフの雇用)
- 広告費(看板、不動産情報サイト掲載料、Web広告)
- 什器・備品の購入費(デスク、応接セット等)
- 専門家への相談費(税理士、社労士、士業)
⚠️ 申請のハードル:事前に「創業支援」の利用実績が必要
この助成金は、東京都中小企業振興公社の創業セミナー受講や、Tokyo Startup Stationでの相談実績などが申請要件になっています。「思い立ったらすぐ申請」はできないので、創業準備中の段階から計画的にセミナー受講を進めておくことが重要です。
④ キャリアアップ助成金|スタッフを正社員化したら1人60万円
不動産会社が成長期に入り、パート・アルバイトを正社員化するときに使える助成金です。
| 助成額 | 1人につき60万円〜80万円 (正社員化コースの場合・中小企業) |
| 対象 | 有期雇用労働者を正社員に転換した中小企業 |
| 主な要件 | 就業規則に「正社員転換制度」を明記、転換後6ヶ月の賃金を3%以上アップなど |
| 所管 | 厚生労働省 |
| 申請期間 | 通年(要件を満たせば随時申請可) |
💡 キャリアアップ助成金は他にも複数コースあり
正社員化コース以外にも、賃金規定改定コース、賞与・退職金制度導入コースなど複数のコースがあります。社労士に相談すると、自社で使えるコースを整理してもらえます。
⑤ 業務改善助成金|最低賃金引き上げ+設備投資で使える
従業員の事業場内最低賃金を引き上げると同時に、設備投資を行った場合に支給される助成金です。
| 助成上限額 | 最大600万円 |
| 助成率 | 3/4〜9/10 |
| 対象 | 事業場内最低賃金が地域別最低賃金との差額50円以内の中小企業 |
| 対象経費 | 設備投資費(POSレジ、業務管理システム、PC、コピー機など) |
| 所管 | 厚生労働省 |
⑥ 日本政策金融公庫の新規開業資金|厳密には融資だが必須級
これは補助金・助成金ではなく融資制度ですが、不動産会社の開業時にはほぼ必ず検討すべき制度のため掲載しました。
| 融資限度額 | 7,200万円(運転資金は4,800万円まで) |
| 対象 | 新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方 |
| 特徴 | 無担保・無保証人で利用可能な特例あり 創業計画書の質が審査の鍵 |
| 所管 | 日本政策金融公庫(政府系金融機関) |
💡 補助金と公庫融資の使い分け
補助金は後払いなので、立て替え資金が必要です。公庫融資で開業資金を確保しつつ、補助金で一部経費を取り戻すという「両方使う」設計が現実的です。
地域別おすすめ制度【東京都・神奈川県】
国の補助金以外にも、自治体独自の助成金があります。
不動産会社の事業所所在地に応じて、活用できる制度を確認しましょう。
東京都の主要な助成金
| 制度名 | 上限額 | 特徴 |
|---|---|---|
| 東京都創業助成金 | 400万円 | 創業前〜5年未満が対象。賃料・人件費も対象 |
| 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業 | 844万円 | 39歳以下または女性の開業者向け。商店街での開業限定 |
| 商店街起業・承継支援事業 | 730万円 | 都内商店街での開業・事業承継が対象 |
※2026年6月時点。最新情報は東京都中小企業振興公社の公式サイトでご確認ください。
神奈川県の主要な助成金
神奈川県の場合、県単独で大型の創業助成金は少ないものの、市区町村単位での創業支援制度が充実しています。
例えば横浜市の「横浜市創業支援事業計画」、川崎市の「川崎市新事業創出支援事業」、相模原市の「相模原市創業支援等事業計画」など、市の認定特定創業支援を受けることで、登録免許税の軽減や信用保証の特例が受けられます。
事業所のある市区町村の産業振興課に問い合わせるのが最も確実です。
申請でよくある落とし穴と対策
補助金・助成金の申請でつまずく方には共通点があります。
実際の相談事例から、よくある失敗を整理しました。
| よくある失敗 | なぜ起きる? | 正しい対策 |
|---|---|---|
| 交付決定前に発注してしまう | 急いで動いてしまう | 交付決定通知が届くまで絶対に発注しない |
| 立て替え資金の準備不足 | 「補助金が出るから」と楽観視 | 融資と組み合わせて資金計画を立てる |
| 事業計画書の書き方が雑 | 「採択されるはず」という思い込み | 商工会議所・士業の無料相談を活用 |
| 同時に複数の補助金を申請 | 「全部もらいたい」 | 同一経費の重複申請は不可。役割分担を計画 |
| 実績報告で領収書不備 | 「請求書だけで大丈夫」と誤解 | 原本保管・銀行振込での支払いを徹底 |
⚠️ 「採択されない」最大の理由:事業計画が抽象的
補助金審査で最も多い不採択理由は「事業計画の具体性不足」です。
「ホームページを作って集客を増やします」では落ちます。
「町田市の30〜40代ファミリー層を対象に、SEO対策された物件検索機能付きHPで月20件の問い合わせを獲得し、年間売上を◯◯%伸ばす」のように、誰に・何を・どうやって・どんな成果が出るかを数値で語る必要があります。
AIを活用して自社に合う制度を効率的に探す方法
なぜAIで探すのが効率的か?
補助金は300種類以上あり、年度ごとに条件が変わります。
すべて自分で調べるのは現実的ではありません。AIを使えば、「自社の状況」を伝えるだけで該当する制度を絞り込めます。
そのまま使えるAIプロンプト例(コピペOK)
📋 自社に合う補助金を探すGeminiプロンプト
あなたは中小企業の補助金・助成金に詳しいコンサルタントです。 以下の条件で、私の会社が活用できる補助金・助成金を提案してください。 【会社情報】 ・会社名:〇〇株式会社 ・所在地:〇〇市 ・業種:不動産業(売買仲介・賃貸仲介) ・従業員数:〇人 ・創業:202〇年〇月(開業〇ヶ月) ・資本金:〇〇万円 【やりたいこと】 ・ホームページの制作(〇〇万円) ・物件管理システムの導入(〇〇万円) ・店舗看板の設置(〇〇万円) ・パートを正社員化(〇人) 【出力形式】 以下を表形式で、3〜5制度提示してください。 1. 制度名 2. 上限額・補助率 3. 直近の公募締切 4. 申請のハードル(採択率・必要書類) 5. 私の会社が使えるかどうかの判定理由 【制約事項】 ・2026年6月時点で公募予定のある制度に限る ・公式情報源(中小企業庁、自治体、商工会議所)にリンクを明示 ・採択率が低すぎる制度(5%未満)は除外
⚠️ AIに頼りすぎない注意点
- 情報の鮮度が古い場合がある:公募締切や上限額は必ず公式サイトで確認
- 制度の名称変更に追いついていない場合あり:「IT導入補助金」→「デジタル化・AI導入補助金」のような変更
- 最終判断は自分で:採択を保証するものではありません
「自分で申請するのは大変…」プロに頼む選択肢
補助金申請は、事業計画書の作成だけで20〜40時間かかることも珍しくありません。
開業準備で忙しい中、自分でやるかプロに頼むかの判断ポイントを整理しました。
| 依頼先 | 得意分野 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 商工会議所 | 持続化補助金(無料サポート) | 無料 |
| 行政書士 | 補助金全般の申請書類作成 | 着手金10〜20万円+成功報酬 |
| 社労士 | 雇用関連助成金 | 成功報酬:助成額の15〜20% |
| 中小企業診断士 | 大型補助金(IT導入・事業再構築) | 着手金20〜50万円+成功報酬 |
| 補助金専門コンサル | 採択率重視のサポート | 成功報酬:補助金額の10〜20% |
💡 まずは商工会議所の無料相談から
小規模事業者持続化補助金は、商工会議所の発行する「事業支援計画書」が必須です。最初の相談先として、地元の商工会議所に行くのが最も効率的です。
町田市の場合は町田商工会議所、相模原市の場合は相模原商工会議所が窓口になります。
よくある質問(Q&A)
Q. 複数の補助金を同時に申請できますか?
A. 制度自体は併用可能ですが、同一経費の重複申請は不可です。例えば「ホームページ制作費」を持続化補助金とデジタル化・AI導入補助金の両方で申請することはできません。HP制作は持続化補助金、物件管理システムはデジタル化・AI導入補助金、というように経費ごとに使い分ける必要があります。
Q. 宅建業免許がないと申請できませんか?
A. 多くの制度は免許取得前でも申請可能です。ただし、事業計画書には「宅建業免許の取得予定」を明記する必要があります。免許申請と並行して補助金申請を進めるのが効率的です。
Q. 補助金はいつ振り込まれますか?
A. 補助金は「精算払い」が原則です。①交付決定→②自己資金で発注・支払い→③実績報告書を提出→④審査→⑤補助金振込、という流れで、振り込まれるのは事業完了から1〜3ヶ月後。資金繰りの計画は必須です。
Q. 採択率が低い補助金は申請する意味がありますか?
A. 事業計画書の質次第で大きく変わります。例えば持続化補助金の採択率は約47.5%(第18回)。事前準備をしっかりすれば「2人に1人」が通る計算です。一方で、東京都創業助成金(採択率20%以下)など狭き門の制度もあるので、複数の制度に並行申請するのが現実的です。
Q. ホームページ制作費はいくらまで補助されますか?
A. 小規模事業者持続化補助金の場合、ウェブサイト関連費は全補助対象経費の1/4・最大50万円です。つまり制作費200万円のHPを作る場合、補助金で賄えるのは50万円まで(差額150万円は自己負担)。ただし、デジタル化・AI導入補助金なら制限なくITツール導入費が対象になります(対象ツールが限定されますが)。
Q. 補助金申請は自分でできますか?
A. 可能ですが、現実的には専門家のサポートを受けたほうが採択率が上がります。特に持続化補助金は商工会議所が無料サポートしてくれるので、まずはそちらに相談してください。雇用関連助成金は社労士、IT系補助金は中小企業診断士やIT導入支援事業者と組むのが基本です。
まとめ|開業費用を最大1/2に抑える3つの戦略
✅ 不動産会社の開業時に押さえるべき3つの戦略
- 持続化補助金(創業型)を軸にして、HP制作・チラシ・看板など販路開拓費を補助で取り戻す
- デジタル化・AI導入補助金で物件管理・会計・電子契約などITツール導入費を半額に
- 東京都内なら創業助成金を狙う。賃料・人件費まで対象になる希少な制度
補助金は「もらえるお金」ではなく「申請して通って初めてもらえるお金」です。
採択率を上げるには、事業計画書の質が何より重要。
1人で抱え込まず、商工会議所や専門家を上手に頼りましょう。
💡 開業準備と補助金申請を並行して進めましょう
補助金申請の準備期間(1〜3ヶ月)を有効活用するために、並行して進めるべきこと:
📋 不動産会社設立の全体の流れ(10ステップ)を確認したい方は、不動産会社の始め方|完全ロードマップをご覧ください。
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「補助金で何ができるのか整理したい」という段階のご相談も大歓迎です。
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※本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。補助金・助成金は年度ごとに条件が変わるため、申請前に必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。
参考:中小企業庁 / 東京都中小企業振興公社 / 日本政策金融公庫
